For Businessカスハラ対策について 事業者の皆様へ
カスタマーハラスメントへの対応は、労働者を守るだけでなく、事業活動の持続的な成長にもつながります。 取り組むべき対策の全体像から具体的な手順・チェックリストまで、実践的な情報をご案内します。貴社のカスハラ対策の整備にお役立てください。
参照:厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」(PDF)
事業者はカスハラから労働者を守るため、主体的かつ積極的に対策に取り組む責務があります。 責務は大きく次の3つに整理されます。
カスタマーハラスメント対策は、平時の「事前準備」と、実際に発生した際の「初動・事後対応」を セットで整備することが重要です。ここではマニュアル第4章の考え方に沿って、8つの実務項目に整理しています。
- 方針文書(社内規程・行動指針)への明記
- 経営層メッセージとして社内外へ発信
- 顧客等への掲示・案内文に反映 ※あわせて県作成のチラシ及びポスターも、店頭や社内掲示にご活用ください。
💡 県作成の「<事業者向け>カスタマーハラスメント対策 社内対応マニュアル整備の手引き」の活用について
県が作成した「<事業者向け>カスタマーハラスメント対策 社内対応マニュアル整備の手引き」は、ひな形に事業者独自の内容へと一部修正や追記をするだけで、簡単に貴社の基本方針・マニュアルとして活用することが可能です。是非ご活用ください。
※クリックでPDF(県作成資料)が開きます。
- 全労働者向けの定期研修の実施
- 管理職向けの対応判断研修
- 事例共有・ロールプレイの実施
- ハンドブック等の常時参照資料を整備
- 相談窓口(担当者・部署)の明確化
- 一次受け・管理職・本部の役割分担整理
- 必要時に専門家へ接続する導線整備
- プライバシー保護と守秘ルール、不利益取扱いの禁止の周知・徹底
- 想定シナリオ別の対応フロー整備
- 記録様式(日時・言動・対応履歴)を統一
- 現場判断で抱え込ませない報告ルート設定
- 警察・弁護士等への連携判断基準を明記
- 時系列での事実記録(発言・行為・対応)
- 証拠(メモ・録音・映像等)の適切な保全
- 複数名での確認による認定の偏り防止
- 正当クレームと不当・悪質なクレームの切り分け
- 被害者への継続フォローと相談機会の確保
- 必要時の業務調整・配置配慮
- メンタルヘルス支援への接続
- 管理職による伴走支援の徹底
- 要求内容の妥当性と手段の相当性を分けて判断
- 対応窓口・対応者の一本化
- 必要に応じた退去要請・出入禁止等の措置
- 社内で判断に迷う際の即時報告・相談
- 事案レビュー(何が有効で何が課題か)
- マニュアル・判断基準の改訂
- 必要な追加研修の実施
- 再発防止策の実施状況を定期確認
📥 マニュアル・ひな型のダウンロード(厚生労働省)
カスハラ対策は「コスト」ではなく、事業者の競争力を高める「投資」です。 労働者を守る取組は、採用・定着・生産性・ブランドのすべてにポジティブな効果をもたらします。
自社のカスハラ対策の取組状況を確認するためのチェックリストです。 未対応の項目は、今後の優先課題として速やかに取り組んでください。
業種によってカスハラの発生状況や典型的な行為のパターンが異なります。以下に示す対策のポイントはあくまで一例であり、自社の業種や実態に応じて対策を検討してください。
- クレーム対応の「15分ルール」(一定時間超えたら上長交代)等の時間管理ルールの導入
- 受付・カウンターへのカメラ設置や会話録音ルールの整備
- 悪質顧客の情報共有データベースや「出入り禁止リスト」の運用
- 一人対応の回避(複数対応・上長同席)のルール化
- 通話録音・モニタリング体制の整備と記録保管ルールの確立
- 長時間・執拗なクレーム電話への「一定時間後に切断できる」ルールの明文化
- 脅迫・暴言があった顧客への警告・電話拒否対応フローの整備
- オペレーターが申告すれば即座に上長が代わる体制の構築
- 「患者・利用者の権利」と「職員の権利」の両立を明記した基本方針の整備
- 不当要求・暴言があった場合の診療・サービス継続の可否判断基準の明確化
- 複数職種(医師・看護師・事務)が連携した多層的対応体制の構築
- クレームの予防的指導(患者・保護者への事前説明の充実)
- 「公務員だから我慢すべき」という誤った認識の払拭と組織的なサポート体制の明確化
- 暴言・長時間占拠等への対応を定めた庁内マニュアルの整備・全庁共有
- 複数人対応の徹底と担当者が一人で抱え込まない体制づくり
- 被害記録の組織的な管理と法的対応(弁護士・警察連携)の明確化
- 店舗・カウンター対応での「上長交代基準(時間・暴言・威圧)」を明確化する
- 返金・交換・入店拒否等の判断権限を明文化し、現場任せにしない
- 繁忙時間帯でも複数名対応に切り替えられる応援体制を準備する
- 防犯カメラ・通話記録・対応メモで事実確認できる記録運用を徹底する
- 業務範囲・納期・成果物基準を契約・仕様書で事前に明確化する
- 過剰要求や無償追加対応の可否を判断する社内承認フローを整備する
- 担当者への直接圧力を防ぐため、窓口一元化と管理職同席ルールを設ける
- メール・議事録等の証跡を残し、紛争時に説明可能な対応履歴を保持する